興行収入が232億円を越え日本映画歴代2位を達成した『君の名は。』。そんな大ヒットアニメ『君の名は。』もハリウッド映画で採用されているベストヒットの雛形”神話の法則”に沿って作られている。『君の名は。』を例にまんがポストとまんが配達員が見つけた”神話の法則”を超えて物語を自由自在に操る方法を紹介する。
「共感ポイント」カテゴリーアーカイブ
思春期男子の本音に爆笑『男子高校生の日常』の共感ポイント
バカバカしくてくだらない、でもあるある、わかるわかると感じてしまう思春期男子の心のうごきをリアルな日常をとおして描き、思春期男子の本音や悩みを笑いにかえた秀作『男子高校生の日常』から漫画の描き方を学ぶ
世界の人の心を動かす物語の作り方『北斗の拳』の共感ポイント
配達員「『北斗の拳』は1983年~88年に週間少年ジャンプで連載、開始3ヶ月でジャンプの部数を50万部も伸ばし、日本だけでなく海外にも輸出され、世界中の子供たちの間で大人気になった漫画だ。
一方で、人間が残虐にあつかわれる描写に批判も多く、『北斗の拳』が放送された当時、ヨーロッパなどでは、”日本の漫画は子供に見せたくない”という声も多かった。
暴力がすべてを支配する世紀末の世界・・・力のある者が民衆を支配し、気にくわなければ殺してしまう。頭が破裂し、肉体がくだけ散る・・・こういった部分だけにフォーカスするなら、たしかに『北斗の拳』は”子供に見せたくない残虐なまんが”といわれてもしかたがない。
そんな一見すると残虐な印象の『北斗の拳』だけど、なぜケンシロウは子供たちのヒーローでありつづけたのか・・・実はここに『北斗の拳』のストーリーの根底にながれる、多くの人に共通する”共感ポイント”があるんだ。」
ポスト「あたたたたたたたた!」
配達員「『北斗の拳』の共感ポイントは、日本人だけでなく国境や人種を越えて、世界の人の心を動かすほど非常に強い共感ポイントなんだ。悪用すると人の心を操ることだってできてしまうんだよ・・・」
『妖怪ウォッチ』につづけ!売れる漫画を描く方法
配達員「『週刊少年ジャンプ』や『週刊少年マガジン』、『週刊少年サンデー』といった有名少年誌でさえ、徐々に販売部数が落ちていて、漫画雑誌の売れゆきがいぜんとして厳しいことがわかった。」
ポスト「そんな中連載を開始した『妖怪ウォッチ』は、56万部まで下がっていたコロコロコミックの部数を、2014年9月号までに100万部まで伸ばしたんだよね。」
配達員「そうなんだ。多くの漫画雑誌が伸び悩むなか、『妖怪ウォッチ』はなぜコロコロコミックの部数を倍近くも伸ばすことができたんだろう。
今回は、前回紹介した企業規模でしかできないクロスメディア戦略はおいておいて、紙とペンしかないボクたち平凡まんが家志望者でもできる”ヒットの秘密”を探ってみようと思うんだ。」
ポスト「ワクワク!”ヒットの秘密”をとりいれることで、ボクたちも売れる漫画を描くことができるかもしれないってわけだね。」
配達員「『妖怪ウォッチ』が人気なのは知ってるけど、そのエッセンスを自分の作品にどうとりいれたらいいのかまで考えている人は少ないんじゃないかな。ヒットの裏には地道な作業があったんだ。」
世界的人気まんが『ドラえもん』から人気漫画の描き方を学ぶ
配達員
「人気まんが」をかこうとする時、かき手はふつうの人でなければならない…」
「こう言ったのは『ドラえもん』の原作者である藤子・F・不二雄先生だ。」
ポスト「『ドラえもん』といえば日本だけでなく全世界で1億7000万部以上(2000年度末時点《出版月報》)を売り上げ、世界数十カ国でテレビアニメ放送された超有名なまんがだよね。そんな大人気まんがを描いた藤子・F・不二雄先生が、人気まんがのかき手は”ふつうの人”だなんてボクたち凡人まんが家志望者にとっては勇気づけられるぅ~!!」
配達員「おいおい・・藤子先生の言う”ふつうの人”っていうのは理由があるんだ。
今回は藤子先生の世界的大人気作品『ドラえもん』を例にとって、人気まんがを描く方法を探ってみようよ。」